2012年の昇給予測
コンサルタント会社 AON Hewittは全米の大企業1494社からの回答結果をもとに、毎年行なっている「Salary Increase Survey」を発表した。
それによると、2012年の昇給予測はExempt、Executives、Salaried non-exempt、Nonunion hourly workersともに2.9
%、2011年よりは若干上向きとなった。
下記は2007年から2011年の推移。
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Historical U.S. Salary Increases |
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2007 |
2008 |
2009 (Record Low) |
2010 |
2011 |
2012 (Projected) |
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Executives |
4.0% |
3.9% |
1.4% |
2.4% |
2.8% |
2.9% |
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Salaried exempt |
3.7% |
3.7% |
1.8% |
2.4% |
2.7% |
2.9% |
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Salaried nonexempt |
3.6% |
3.7% |
1.9% |
2.4% |
2.8% |
2.9% |
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Nonunion hourly |
3.6% |
3.6% |
2.0% |
2.4% |
2.7% |
2.9% |
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Union |
3.3% |
3.4% |
2.2% |
2.5% |
2.6% |
2.7% |
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Source: Aon Hewitt |
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Aon HewittのKen Aboschは、「3%の昇給率は4%への始まりであるが、1990年代のような4%台の昇給率が簡単に来るとは考えにくいのが現状である」、「現在の経済状況が継続した場合に昇給率は予測を下回ることがあるかも知れないことを従業員は心しておくべきである」とコメント。
給与凍結
2011年において給与凍結は2四半期続いて減少しており、2012年も引き続き減少傾向と予測されている。2011年の給与凍結は5%で2010年の21%、2009年の48%から大幅に改善、2012年は4%と見込まれている。
変動的な報酬プラン
変動的なプランもしくはパフォーマンスをベースとした報酬体系が全体の92%と倒的な比率となっており、2005年の78%からみても飛躍的な増加傾向が明らかになっている。
Aboshは、「昇給を低く抑えた変動的な報酬プランの増加は今後とも全米に新しい報酬体系として浸透して行くのではと予測している」、「個人と会社のトータルパフォーマンスによる報酬体系は従業員の生産性やフレキシビリティに良い動機付けになる。一方では個人の評価できる点、逆に改善点などパフォーマンスレベルの確認と評価を年間を通じて明確に実施しなければならないことが雇用主の課題となる」と述べている。
またAON Hewittは今回のサーベイを通じて主要都市、業種におけるSalaried Exemptの平均予測昇給率も発表している。
Cities that can expect higher-than-average increases in 2012 include:
●Detroit (4.0 percent).
●Dallas (3.4 percent).
●Chicago (3.0 percent).
●Houston (3.0 percent).
●Milwaukee (3.0 percent).
Cities that can expect lower-than-average increases in 2012 include:
●Washington, D.C. (2.8 percent).
●New York (2.7 percent).
●Philadelphia (2.7 percent).
The industries that can expect to see the highest salary increases in 2012 include:
●Energy/oil/gas (3.6 percent).
●Real estate (3.6 percent).
●Construction/engineering (3.5 percent).
●Telecommunications (3.2 percent).
●Not-for-profit (3.2 percent).
The lowest increases are projected to be in:
●Government (1.7 percent).
●Building materials (2.5 percent).
●Research/development (2.5 percent).
●Rubbers/plastics/glass (2.6 percent).
●Education (2.6 percent).
昇給予測のサーベイは各社がそれぞれのデータを基に発表されるが、2012年のその他の昇給予測は下記のとおり。
Towers Watson 「Salary Budget Survey」
Salaried Non-exemptの2012年の平均昇給率を2.8%と予測している、またExecutiveもほぼ同様と予測している。
Mercer Consulting
97%の米国企業の平均昇給率を3%と予測している。
Hay Group
平均昇給率を3%と予測している。
WorldWork
平均昇給率を2.9%としているが、パフォーマンスの良い従業員については4%、平均的なパフォーマンスは2.7%、パフォーマンスが良くない場合は0.7%の範囲と予測している。
大学の費用と両親の負担
Fidelity Investmentが2011年夏に行なった調査によると、大学の費用は過去5年で26%増加しており、両親は学費の積み立てを大幅に早めていることが明らかになった。
積み立ての開始時期
調査では、40%の両親が子供のプレスクール(0-5歳)から大学の費用を積み立てており、2007年の27%から大幅に増加している。また奨学金で賄えるとした回答は2008年の70%から2011年は48%に減少しており、これもまた早期に積み立てをする両親が増加している要因となっている。
さらにプレスクールから積み立てをしている両親のうち、約60%が子供のStudent Loanを返済している、そして約半数の48%がプレスクール、あるいは保育所の費用として月額576ドルが必要としている。彼らの多くはプレスクールや保育所の費用負担がなくなり次第、大学の費用の積み立てを始めるとしている。
College Savings Plan
積み立てを開始した両親の37%が税制優遇のあるCollege Savings Account(529 Plan/Coverdell Education
Savings)を利用、2007年の26%と比較して増加傾向で推移している。
負担の増加
3分の2に相当する75%が子供の学生ローンについては負担を負いたくないと回答、2007年の65%から10%増加している。また過去5年間において子供の大学の費用負担を賄うことに苦慮、別途の収入を得る必要があるとした回答も増加している。
下記は2007年と2011年の格差をを表にしたもの(原文のまま掲載)
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Strategies |
2007 |
2011 |
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Have a child live at home and commute |
38% |
48% |
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Encourage child to attend public college or university |
34% |
44% |
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Ask child to graduate in fewer semesters |
13% |
44% |
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Have child work part time |
49% |
59% |
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Ask child to help pay for college |
36% |
46% |
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Have nonworking spouse go back to work |
11% |
18% |
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Parent gets a second job |
11% |
17% |
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Source: Fidelity’s fifth annual College Savings Indicator Study. |
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新規採用
多くの企業が採用後の90日間を、ポジションに適しているか、会社のカラーにマッチしているかなどを評価する期間として設定している。この期間については「Introductry Period」を使用した方が、3ヵ月後に既得権を得るようなニュアンスの従来の「Probationary Period」よりも良い。
全ての従業員は最初の90日間においては再考のパフォーマンスを示そうとするものである。したがい最初の段階でパフォーマンスが良くなかったり、他の従業員と巧く行かなかったりした場合はその後良くなることは無いと考えるべきである。
採用のミスマッチについて感情的にならない。
90日間の「Introductory Period」を巧く利用している企業は意外と少なく、最初のパフォーマンスがあまり良くなくても希望的観測で、近いうちに改善するだろうと考える上司や雇用主が多い。
一旦採用した従業員についてそう考えるのも無理はないし、採用担当者も自身の採用ミスマッチは認めたくないだろうと思われる。しかしミスマッチと思われたら、それを素直に受け入れ、新規採用の方向に動くべきである。
2010年の後半からは採用の方が削減を上回ってきており、削減が続いた2009年と比較すると大幅な改善傾向と言える。
今後の経済動向がどのように変動しても「良い人材の採用」は雇用主の問題として変わることはなく、1)履歴書の参照、2)教育レベル、3)経験・能力などを含め、面接で法的に質問できる内容は限られているのが現状である。したがいどんなに注意深く評価をしても必ず巧く行く保証は何処にもなく、1年以内に退職する従業員の比率は46%という数字もあるくらいである。
新規採用の従業員についてはIntroductory Periodにおいてパフォーマンス、勤務態度、人間関係など総合的な判断をするために、3ヶ月間のスケジュールに基づいたレビュー、カウンセリング、改善指導など、上司としてあるいは雇用主としてサポートすること、本人が努力する項目の両方を遂行をした結果で白か黒か決定するプロセスが1つの方法である。
ハラスメント行為の防止策5か条
複数の従業員が一緒の社内では大小様々な人間関係があり得るが、ハラスメント行為は雇用主の最大の懸念事項と言える、またその対処を間違えることによる代償は決して少なくはない。
下記はハラスメント行為の防止策としてスーパーバイザー、マネージャーへの基本的な留意事項。
1.決して見過ごさない
保護されるグループ(女性、40歳以上、マイノリティなど)をはじめ従業員に対する違法な差別、ハラスメント、報復措置、また違法でなくでも容認できないと思われる行為については決して見過ごさない断固とした態度で望むべきである。
2、報告
違法な差別、ハラスメント、報復措置、不適切な行為など、従業員からの苦情については全てHRに細大漏らさず報告する。
たとえ従業員が、A)何の対処も必要がない、B)コンフィデンシャルで依頼、C)法的な懸念事項ではない、D)苦情そのものに価値がない、などと思われても、全て報告すべきである。
3.対応
マネージャー、スーパーバイザーは違法な差別、ハラスメント、報復措置、不適切な行為については状況を把握した上で、たとえ苦情の申し出がなくても積極的に対応すべきである。
A)黙認することは暗黙の了解となる、B)不適切な行為については決して容認すべきではない、C)不適切な行為の矯正措置について必要であればHR部門に相談する。
4.改善・矯正
違法行為については改善、矯正の方策を取らなければ‘ならない。A)違法性にばかりフォーカスすることなく「不適切」にフォーカスすべきである、B)必要と思われることについてはHR部門に必ず相談する。
5.報復措置
マネージャー、スーパーバイザーは決して報復的な措置は避けなければならない。A)問題発生の調査課程において、苦情申し出者、証人、その他関係した従業員を含む、B)報復措置は実際のアクション(例えば解雇や停職)にとどまらず、書面の提出や雇用契約なども対象となる。C)苦情そのものが法的根拠の無い事実であったとしても、違法な報復措置が支持されるべきものでは決してない。
企業はセクシャルハラスメントにフォーカスしがちであるがマネージメントは、それが同時に違法な差別、報復的な行為や措置につながるなる可能性があることを覚えておべきであり、差別行為や報復行為は今後とも企業の大きな懸念事項となる。
インセンティブ構築のヒント
Hay Group の Brandon CherryとBrooke Greeneは「Non-exempt従業員のインセンティブ」について効果的に、公平に、そして論理的なインセンティブプランを提供するために必要な要員は何か」についてBLR(Business & Legal Report)のウエブセミナーで講演、下記はその概略を箇条書きにしたもの。
過去70年間においてインセンティブプランは年毎に複雑化、また精巧な内容となって推移してきている。企業がインセンティブについて取り組んできたことは報酬制度の様々な部分部分を統合し最終的に、「支出に見合う」ことであると感想を述べている。
インセンティブプランを機能させるための重要な要因は、戦略、デザイン、そして実行である。
1)戦略面
●チームや個人の達成すべき目標と理由が明確に理解されている。
●プランがどのような効果や影響をもたらすか、最小限の外部要因やコントロールが不可能な要素があり得ることを知るべきである。
●戦略と実践の基準面からレビューと再評価が求められるものである。
2)デザイン面
●従業員の代表あるいはチームがデザインの介入と運営に関与する。
●ドラフトの初期段階で主要な構成要素をレビューする。
●従業員の目標達成が可能となるような手段、方策を吟味する。
3)実行
●マネージメントからのサポートを明確にする。
●明確な理解を促すために従業員とのコミュニケーションにおける意見交換は必須である。
●不十分なパフォーマンスの従業員についてはマネージメントが取り組みサポートする。
●従業員はプランのマトリクスとビジネスを十分に理解する。
●明確なパフォーマンスの期待値を示す。
Hay GroupのBrandon Cherryは現金で支払われるインセンティブのデザイン、導入をサポート、Brooke Greeneは株式、グループのインセンティブ、そしてエグゼクティブの報酬制度をサポートしているエキスパート。
(Q) & (A) 有給休暇(PTO)
(Q) 従業員から申請がなくても会社側から未消化の有給休暇を取るよう求めることは出来るのか?また休暇日数の限度を設定できるか?
(A)基本的には出来る。FLSA(労働基準法)は従業員が仕事をしない時間について支払いを求めてはいない、したがい有給休暇は雇用主と従業員の契約に基づいた従業員のベネフィットである。
PTOの使用や蓄積については就業規則などで通知されているのが一般的であるが、雇用主はそれらの制限について一貫性を持って対処しなければならない。
多くの企業は繁忙期があり、休暇の取得は業務に影響を及ぼす時期がある。そのような時期における制限について、一貫性を持ち、差別することがなければ問題はない。注意しなければならないのは本人、家族、親族などが該当すFMLA(Family Medical Leave Act)の休暇で、従業員が取得する権利がある場合にはこれに該当しない。
反対に閑散期において一時的にプラントの休止や従業員の削減が必要な場合、従業員に休暇の取得を求めることができる、その場合も一貫性と差別をしないことが必須である。
会社が従業員に有給休暇のベネフィットを提供している場合、従業員がそれを享受できるような妥当と思われる制限を設けることが必要である。
性的差別225万ドル
労働省の連邦コントラクト条例遵守プログラム局(OFCCP)は、Tyson Fresh Meats Inc.を性的差別行為があったとして提訴していたが、2件の条例違反について同社が合意したことを発表した。
Tysonは4拠点における採用プロセスで、女性応募者に対し資格がありながら不採用とした1650名の遺失賃金、利子、ベネフィットとして総額225万ドルを支払う。
Tysonは連邦政府との業務コントラクトがあり、それを管轄するOFCCPは同社が性的差別を禁止するExecutive Order 11246に違反したと主張していた。
今回の合意で支払われる和解金225万ドルは資格がありながら不採用となった応募者に配分される。またTysonは女性のポジションとして220名の採用についても合意している。
さらに同社は今後の採用について社内モニター制度を実施、雇用条例を遵守することも義務付けられた。
同社の工場は、Illinois、およびIowa州の4拠点、Tyson Foods Inc.の子会社で連邦政府と業務コントラクトを結んでいる。
復職と損害賠償93万ドル
職場の安全基準を管理するOSHA(Occupational Safety and Health Administration)はBank of AmericaがSOX
で保護されている内部告発者を違法に解雇したとして従業員の復職と93万ドル余りの支払いを命じた。
従業員はBank of Americaに買収されたCountrywide Financial Corp.に勤務していたがCountrywideの従業員による内部不正があるとして従業員管理部門に届け出た。しかし会社側は従業員を解雇したためOSHAに調査と苦情を申し出たことが今回の発端となった。
OSHAの調査結果は苦情申し出が事実であったことから、従業員の復職と遺失賃金、利子、損害賠償、弁護士費用として93万ドルを支払うようBank of Americaに命じた。
しかし原告、被告共に金額については控訴しており、労働省行政判事は30日以内の事実確認と裁定を行なうとしている。
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