人事管理エクスプレス

NLRA条例の最終案

全米労働関係委員会(The National Labor Relations Board – NLRB)はNational Labor Relations Act.の
下に従業員の権利に関する最終条例の内容を発効、2011年11月14日から施行する。

民間企業、民間団体については組合加盟の如何を問わず、この通知を職場に掲示、あるいは社内インターネット、イントラネットで従業員が閲覧できなければならない。
また母国語が英語でない従業員が20%以上擁する場合には該当する言語での掲示も求められるが、必要であればNLRBが翻訳もサポートする。

このポスターはコピーのリーガルサイズ1枚であり、配布の準備は11月1日までには完了する予定で、無料の入手はNLRBhttps://www.nlrb.gov/の各事務所、ウェブサイトからダウンロード(カラーあるいは白黒どちらでも可)、あるいはポスター類を提供する団体(Chamber of Commerceなど)や企業から購入することも可能。

従業員の権利として、賃金の改訂、労働条件の改善、組合加入、雇用主との協定などを求めることができる。また雇用主や組合に違法行為があった場合に従業員はNLRBに質問をする、あるいは苦情を申し立てるプロセスなどが明記されている。

NLRBは今回の最終案の提出後7000を越えるコメントを受領、一部を改訂し、e-mailでの配布などは求めない、またポスターは白黒、カラーのどちらでも可となった。

 

 

 

2012年のベネフィット

全米の大企業329社が加盟する非利益団体National Business Group on Healthが行なった調査によると、多くの企業が2012年の健康保険について、インフレの2倍以上の値上がりを予測、それにともなうプランの変更などを検討していることが明らかになった。

それによると雇用主は、2012年の健康保険コストは今年より7.2%程度値上がりすると予測、2011年の7.4%を若干下回るものの、米国の経済成長やビジネスの伸びをはるかに上回るスピードであることを懸念する向きが多い。

下記はその概要を表にしたもの(原文のまま掲載)

Cost-Sharing Strategies

To help control cost increases and begin driving costs down, employers are planning to use a wider variety of cost-sharing strategies in 2012, including:

Increasing the percentage that employees contribute to the premiums

53% of respondents

Increase in-network deductibles

39%

Increase out-of-network deductibles

23%

Increase out-of-pocket

22%

Source: National Business Group on Health.

 National Business Group on HealthのPresident、Helen Darlingは、「雇用主は健康保険コストの値上がり、経済の低迷、健康保険に関する新条例による財務的また間接的費用など、様々な問題に直面しているが、健康保険のコストについては、雇用主、従業員の双方が負担を分け合い経費のコントロールを模索する動きが大勢となりそうである。それだけ雇用主は健康保険のコストについて神経質になっており、最大の懸念事項となっているのが実状である」とコメントしている。

 

 

 

セクシャルハラスメント過去20年間

訴訟件数は減少傾向、しかし裁定額はうなぎ上り
前上司からのセクシャルハラスメント行為で全米中の話題を集めたAnita Hillの証言は20年前に遡るが、それと同じくして議会はハラスメントを含む差別行為に対して雇用主を提訴できる公民権を制定している。

良いニュースとしては、過去20年間における訴訟件数は、1997年が1万5889件、2010年は1万1717件と25%強の減少となっている。これはCaliforniaで50名以上の従業員を擁する企業のスーパーバイザー、マネジャーへのハラスメントトレーニングの義務付け、あるいは雇用主の差別禁止に対する強化などが奏功していると思われる。

一方悪いニュースとしては裁定額がうなぎ上りで、1991年平均で14万1000ドルであったが、現在は100万ドルとなっている。
さらに個人の責任も追求される傾向にあり、Californiaで2人のスーパーバイザーが関与したハラスメント行為における裁定では、スーパーバイザー個人にそれぞれ5万ドルの支払い、プラス損害賠償、懲罰的罰金など160万ドルを併せ総額で170万ドルの支払い裁定となったケースもある。

労働法専門の弁護士は、「ハラスメント行為については水面下で発生していることが多く、個人によっては申し出をしなかったり、あるいは遅れたりというケースもある。したがい雇用主は、ハラスメントは差別行為であり決して許容されるものではないこと、被害者は速やかに届出をする責務があること、会社側はそれに対して個人のプライバシーを尊重すると共に迅速に対処すること、など日常において差別禁止のプログラム、トレーニングなどは徹底すべきである。それらのプログラムの構築やトレーニングの実施などの記録は裁判になった場合雇用主を擁護する大きな証拠となる」と雇用主にアドバイスしている。

 

 

 

従業員同社がうまく行かない

Dan Oswald / President/M.Lee Smith Publisher

従業員同社が巧く行かない場合どうするか?M. Lee Smith PublisherのPresident、Dan Oswaldなりの考え方と解決方法。

最近の会議で従業員同社が巧く行かない場合の対処について聞いてみたが笑い話みたいな、冗談めいたものであった。私自身は、従業員同士が巧く行かないことは必ず生産性に大きな影響を及ぼすと深刻に考えている。

Googleで「Employee dislike coworker」を検索するとページが尽きないほど様々な情報にリンクするが結果のトップは「10 Surefire Ways to Get Your Coworkers to Hate You.」であった。 この問題については珍しくもなく、驚くべきことでもなく、数百、数千の人が同じ職場で働いていれば必ずしも巧く行くとは限らないのが実際である。                                                もしあなたがマネージャーでこのような問題に直面してなければそれは時間の問題と思うべきである。

 
従業員同士が巧く行っていないこと、そしてそれが社内に周知の事実となっていること、彼らはお互いに無愛想、ぶしつけな態度で一緒に同じ仕事をすることには希望せず、積極的に仕事をするというよりは故意に妨害することも無いとは言えない状況にある。
こんな場合どうするか、どうすべきか?お互いに巧く行っていないが2人とも能力があり、貢献もしている、そして一緒に働くことが求められている。

貴方が上司であった場合、お互いが同調出来そうもないと思っても、彼ら2人に、一緒に働き、生産性に貢献する方法を見出すことを要求することはできる。そしてもし、彼らがそれについて拒否した場合は1人、あるいは2人とも退職願う。
退職が1人の場合は退職する従業員から、問題は2人が原因だからいずれも退職すべきと苦情を届け出るかもしれない。しかし2人とも能力があり貢献度もある場合、ビジネス上1人を残すのが最善の策であり、貢献度の高い従業員を残すべきである。

またこの問題は、放っておくと、反目し合っている従業員は2人だけでなく他にもいるかもしれないことを考えると、第2、第3の事例を引き起こすことも含め大問題となる可能性を秘めている。
したがいこの問題については、能力のある従業員を1人もしくは2人を失うかもしれないが、避けずに真正面から取り組むべきことである。

 

 

セクシャルハラスメントへの対応

BLR(Business & Legal Report)のレポートによると、ハラスメントのレベルにより対応は異なること、たとえ小さなハラスメント行為でも急速に拡大し職場の大問題に発展する可能性があると提言している。

下記はハラスメント行為のレベルとそれに対する対応、そしてハラスメント行為の一例である。

Level One Harassment
      
First offense = Warning
Level Two Harassment
      
First offense = Final Warning
Level Three Harassment
       First offense = Termination

例1)男性、女性の同僚がほぼ毎日一緒に昼食で外出する。一方職場では2人について外見、性的強弱、その他性的な内容も含めジョークを言い合っている。これについてはまだ何の苦情申し出にはなっていない。     (Level One Harassment)

例2) 男性、女性の同僚が車で出張、運転中にモーテルを通過した際に1人が「ちょっと一杯やってくのはどう?」と誘い水。(Level One Harassment)

例3) 男性の上司が女性のオフィスを訪問。部下の女性は上司に対し新規プロジェクトのサポートについて謝意を表明、その間上司は彼女の胸を凝視。そして上司は猫なで声で、「その服装好きだよ」、「貴方さえその気であればもっと多くのプロジェクトを一緒にやってもいいよ」など暗示的な言葉を投げる。(Level Two Harassment)

例4) 女性が同僚の男性に、「あなたはダイエットか運動して減量したらいい男になるわよ、やってみたらどう?」 
(No Harassment)

例5) 女性スーパーバイザーが同僚の男性に肩こりがひどいのでマッサージを依頼し男性は承諾。彼は肩のマッサージから一瞬ではあるが胸をつかんだ。女性は、「何やってんのよ、ふざけたことしないでよ!!」と大声で叫んだ。(Level Three Harassment)

例6)女性マネージャーは「グレーのアゴ髭」のある部下を呼びラップトップコンピューターと携帯電話を持ってくるように指示。女性マネジャーと同僚は彼を呼ぶ時にいつも「おじいちゃん」とんでいる。(Level Two Harassment)

 

 

 

アメリカ人の喫煙率

CDC(Centers for Disease Control and Prevention)のレポート、「Vital Signs」によると喫煙の常習者でも本数は減少しているという。

レポートは2005年から2010までの統計をまとめたもので、18歳以上の大人の喫煙率は2005年が20.9%、2010年は19.3%(約4530万人)へと減少している。喫煙者(19.3%)のうちの78.2%(約3540万人)が毎日喫煙する常習者。
常習喫煙者の1日の本数で9本以下の割合は2005年の16.4%から21.8%へと増加、30本以上のヘビースモーカーは12.7%から8.3%へと減少している。

CDC のDirector Tom Frieden, M.Dは、「喫煙は健康に大きな負荷を与えているのは明白であり、喫煙者数及び本数の減少は良い方向に向かっていると言える」、「州政府の禁煙や喫煙コントロールプログラムも大きな成果を上げている」とコメント。
しかし2010年の喫煙した人の割合は2005年から比較するとスロ-ダウンしているの実状だという。

Tim McAfee, M.Dは、「スローダウンしている理由は、禁煙することの努力が大変であることの裏返しではないか」、「タバコの金額は高騰、メディアの論評キャンペーン、パッケージへの警告文、禁煙ポリシーなど様々な方策が展開されており、今後禁煙に踏み切る人は増加することを期待している」とコメント、今後も更なる減少を追及して行くと述べている。

喫煙は重大な病気から死にいたるケースがあるのは周知の事実として認識されており、さらに間接喫煙の被害者により毎年44万3000人が亡くなっているという。
また喫煙による医療費は年間で1930億ドルとも言われており、禁煙は個人の健康と生産性、医療費の減額と全てに貢献することであり、今後共タバコのコントロールプログラムは継続されることに間違いはない。

 

 

 

(Q) & (A)面接中の技能検査

(Q)面接において本人の技能をテストしたい場合、それに要する時間の支払い責務があるか?

(A)業種により様々であるが、データエントリー、重いボックスを梯子を使って上げる、エアロビクスの指導力を見る、など応募者の力量を測り最適な人の採用を望むのは雇用主として当然である。
それに要する時間に支払い責務については、応募者が面接中に何を求められるか、要する時間はどれ位か、などにより雇用主は支払いが求められる。

応募者の力量を証明するための求められる内容と時間については「Try-out time」として3項目のファクターにより決められる(Division of Labor Standards Enforcement – DLSE)。

力量を証明するために要する時間については、それぞれの職務において必要と思われる妥当な時間となっている。例えば梯子を使ってボックスを上げる場合と、アエロビクスのインストラクターの指導力を見るのとでは要する時間はかなり異なってくる。
応募者の力量を見るのに妥当と思われる時間についての支払い責務は発生しない。

力量を証明するために要する時間はトレーニングであってはならない。仕事のやり方やコンピューターのプログラムを教えてから力量を測る場合、時間の一部はトレーニングと見なされ、支払い責務が発生する。

力量を証明するために要する時間は雇用主にとって生産的なものではないこと、ベネフィットとならないこと、が必要である。例えばデータエントリーの力量を測る場合、データが実際に使われているものであった場合は雇用主にとってベネフィットとなるため「Try-out time」とは見なされない。

応募者の力量を測るための「Try-out time」については通常よりは短時間で、トレーニングではないこと、会社の生産性やベネフィットに関わらないことが求められる。

 

 

(Q) & (A) 個人記録の開示、非開示

(Q) 従業員から個人記録を見たい旨の要請があったが、開示しなくても良い記録はあるか?

(A)ある。下記の記録について雇用主は開示する責務はない。

●刑事犯罪その他にかかわった調査記録。
●リファレンスに関するレター類。
●評価、レポート、記録で、1)採用前のもの、2)個人名が特定できる調査委員会の記録、3)昇格試験に関して入手したレポート。

 

(Q)パーソナルではないその他の記録でリクエストがあった場合に開示するものはあるか?

(A)ある。現職、前職を問わず本人、あるいは代理人からペイロールの記録についての要請があった場合には開示しなければならない。さらに要請を受けてから21日以内と決まっており、それ以上の遅延についてはペナルティが課せられる。
また職場で化学薬品や危険物の原料などを使用している場合には従業員に毒性を与える影響が考えられるため、医療記録やそれに類する記録の開示責任がある。

 

 

 

賃金・時間条例の違反

Massachusetts州の労働基準局の監査で、アスベスト除去のコントラクターNortheast Abatement Corporationは労働基準法(FLSA)に違反、従業員に適切な賃金が支払われていないとして未払い給与、罰金損害賠償など総額11万ドル余りの支払いを命じられた。

同社は今回の違反で、11万ドルの賠償金、6ヶ月間の公共事業停止、1人のオフィサーについては故意の悪質な違反があったとして懲役6ヶ月、その後2年間の執行猶予が言い渡された。

またWilmingtonの建設会社RPM Services, Inc.も同様に賃金条例違反で労働基準局から提訴され、10万4000ドルの支払うべき賃金、またそれぞれの現場従業員の賃金10万5000ドルの支払いを命じられた。さらに同社は従業員をIndependent Contractorに分類、時間外手当を意図的
に支払っていなかったことなどが重大な違反として25万7500ドルの罰金も課せられ、総額で47万2000ドルの支払い裁定となった。

 

 

 

性的及び人種差別の損害賠償

白人女性Bennson はNew York州政府が運営する病院の精神科医のアシスタントとして2004年に採用されたが、勤務開始後アフリカ系アメリカ人スーパーバイザーと親密になり交際を始めた。これについて職場でのあらぬ噂が広まり、また、態度が悪い、男なら誰でも良い女、異人種の交際は止めるべきなどの中傷が頻発した。

Bensonは上司に苦情を申し立てたが、男の世界だから放っておきなさいと相手にされなかったこと、また採用後の試用期間が長期にわたり、最終評価をされた際に黒人の上司とは交際すべきではないと通告、その6ヵ月後に解雇された。

Bensonは性的差別、人種差別、報復措置で同病院を提訴、陪審員はBensonを支持し58万ドルの損害賠償と遺失賃金を裁定、その後裁判官により公民権の上限である30万ドルに減額された。

裁判官は、「Benson採用後のパフォーマンス評価は悪くないこと、あらぬ噂や中傷は事実であり、彼女に非は認められない」とコメント。

 

 

 

職場の安全基準(OSHA)、未払い給与と損害賠償

職場の安全基準を司るOSHAはプレス発表で、Nebraska州OmahaのUnion Pacific Railroad Coは職場の危険区域の改善について告発した2人の従業員を解雇、1人を停職としたことはFRSA(Federal Railway Safety Act)に違反するものであるとして提訴していたことを発表した。

OSHAのDr. David Michaelsは、「従業員は職場の安全について懸念事項があれば、会社の報復的な措置を恐れることなく報告する権利を有する」、「Union Pacific Railroadは安全対策よりも苦情の申し出を揉み消そうとしたことは明白で、報復措置に対するポリシーを早急に改善すべきである」とコメント。
また同社は従業員の1人が「イレズミ」をしているのは職場環境に悪い影響を与えるとして停職としたことについて、イレズミは軍隊の服役を記念して入れたものであること、Pacific Railroadに入社する前のことであったことから退職処分の撤回と復職を命じられた。

DOL(米国労働省)はUnion Pacific Railroad Co.に対し、懲罰的損害賠償40万ドル未払い賃金9万315ドル弁護士費用3万4900ドル、そして3人の従業員への遺失賃金9万ドル総額62万ドル余りの支払いを命じた。

 

 

 

 

 


 

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