新規採用による企業の減税
Obama大統領は雇用促進の一環策として、失業者およびパートタイマーの新規採用について企業に減税措置を与える法案に署名した。
法案はRestore Employment (HIRE) Actと呼ばれるもので、2010年の2月3日から2011年1月1日まで適用され、2010年3月18日以降に支払われたSocial Security Taxの雇用主負担分6.2%が免除される。
新規採用の条件として、過去60日間以上失業していたこと、あるいは過去60日間以上において週の労働時間が40時間以下のパートターマーであることが必要。
さらに向こう1年以上雇用の継続がされた場合には、2011年の納税申告で1人につき1000ドルまでのBusiness Taxが控除される。
既存のポジションの入れ替えの新規採用も対象となるが、これは任意退職、あるいは何らかの理由による退職であることが必要となる。
雇用主はIRSに対し四半期ごとの納税申告時に控除を申請できる。
大量レイオフは減少
労働省統計局の発表によると、米国企業の2月の大量レイオフは1月より減少しており、レイオフによる従業員への影響は改善されていることが明らかになっている。

BLS(Business & Legal Report)によると、2月の大量レイオフは季節調整済みで1570件、1月の1761件から196件減少、レイオフされた人数も15万5718人と1月の18万2261人から2万6543人減少している。
リセッションが始まったとされる2007年の12月以来、米国企業は5万5309件、558万819人の従業員をレイオフしてた。
その中でも製造業のレイオフは2007年の8月以来の減少率なっており2月は376件、1月の486件、人数にして4万3100人となっており、1月の486件、6万2256件と比較すると110件、1万9456人の減少となった。
2009年2月においては製造業の大量レイオフは全体の42%、失業保険申請の47%を占めていたことから見ると大幅な改善傾向となっている。
今年の2月の大量レイオフを地域別にみるとWest3万304人、South2万9681人、Northeast 2万1705人、Midwest2万1128人の順となっている。
California州の2月は記録的な高水準で2万3191人、続いてPennsylvania8782人、最も少なかった州はMontana258人、Alaska267人となっている。
経済回復にともなう従業員維持
Accountempsの調査結果によると、経済が回復基調にあることから企業は従業員の維持をするために昇給と昇格の方策を検討していることが明らかになった。
サーベイは1400名のCFO (Chief Financial Officer)を対象に、経済回復に伴ない従業員維持のための方策について訊ねたもの。
●優秀な従業員の昇格 50%
●昇給 48%
●従業員能力開発の投資 41%
●福利厚生の充実 32%
●ボーナスシステムの再開 26%
24%が従業員維持について特別な方策は考えていないと回答していることも注目される。
AccountempsのChairman、Max Messmerは、「企業が大変な時期に貢献した従業員は経済の回復に伴ない新たなキャリアを獲得すると思われる」、「企業は優秀な従業員を維持するための優先課題として、明確なキャリパスと競争力のある報酬の査定など、組織の中枢としての評価などの導入を実施し、競合他社に引き抜かれる危惧を最小限にしておくべきである」とコメントしている。
一方でサーベイは、企業が給与凍結の解除について懸念していることを報告している。
WorldatWorkのサーベイでは、2009年において給与凍結を実施した企業の54%が2010年に解除すると回答しているが、依然として30%をける企業が給与凍結を解除する時期ではないと回答している。
2010年のボーナスプラン
Buck Consultantが今年の1月に行なったサーベイ結果によると、米国企業の多くは2010年のボーナスを2009年とほぼ同様に支給すると回答していることが判明した。
●58%が報奨金としてのボーナスを支給、金額は昨年と同様で給与の5%以内。
●21%が5%を超える額あるいは2009年よりも増額する。
この結果は当初の予測よりも良いものであるが、Buck Consultant のDirector、Tom Burkeは、「年度末における会社の業績が良く、目標を達成したか超えたこと、あるいは従業員を削減した時期に継続勤務した優秀な従業員への報奨金として支給、もしくは会社が基本給やベネフィットなどの固定経費の増加を避けるために変動費のボーナスで調整する」など、各企業それぞれではないかとコメント。
ボーナス支給については積極的な傾向が続くと予測されているものの、95%がボーナスプランの変更、あるいは従業員維持に魅力的なボーナスシステムの導入についてはNO.と回答している。
主な概要は下記のとおり。
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Managing Performance and One-third of survey participants report making changes to the way they measure or reward the performance of their employees. |
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Changes to Employee Performance Assessment in 2010 |
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New performance criteria or objectives will be introduced |
16% |
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Rewards associated with various levels of performance will be revised |
13% |
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New performance rating scale will be introduced |
10% |
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Some or all performance requirements will be raised |
9% |
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Other |
5% |
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Not making changes |
67% |
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Actions to Retain Top Performers |
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Market pay adjustments |
30% |
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Larger base pay increases |
23% |
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Larger bonus opportunities |
18% |
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Retention bonuses |
10% |
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Accelerated promotions |
8% |
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Other |
12% |
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None of the above |
37% |
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Source: Buck Consultants |
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サーベイでは2010年の昇給については平均で2.2%であるが、この数字は2009年の実質数字より高いが2010年の当初の予測(3,3%)よりもかなり低くなっている。
Burkeは、「全体としては経済が回復基調と言われており、我々からみても給与や採用の凍結解除が進みつつある。また給与カットを行なった企業は多くが元に戻しはじめており、従業員への再投資が非常に重要であることは雇用が一番解っていることと確信している」とコメント。
ベビーブーマー、Generation X、Generation Yなど異世代の採用における留意事項
雇用主は異世代の採用について、それぞれの考え方の違いを理解し、募集活動において明確な方針を構築すべきであるという。それにより内定者が募集しているポジションを受けるか否か、人のタイプの見極めが必要となる。
効率的な採用が出来るかどうかで、従業員維持の成否が大きく変わることを雇用主は理解すべきである。
ベビーブーマー(1946~1964年生まれ)は会社に対するロイヤリティが高く、財政基盤もしっかりしおり、安定性、仕事の取り組みも積極的である。この世代は会社の安定性、将来性など長期的な見方をする人が多い。会社への貢献は他の世代の従業員を指導、育成などで力を発揮する。
雇用主としてこれらベビーブーマーの維持は、知識、経験、他の従業員への効果など、その貢献度からキャリアについての検討、提供をすることが望まれる。
Generation X(1965~1980年生まれ)は組織内で自分のポジションを見極め、自らの価値や安定性を見つけて行く。雇用主は、子供・老人介護、仕事と生活のライフバランスなどのベネフィットなど現時点を楽しく過ごするような配慮、また現金、株式、インセンティブプランなどを魅力的と感じる世代である。
Generation Y(1980~2000年生まれ)は個人の貢献がチーム内で認められることに価値観を見る世代といえる。
一般的には生産性に重きを置き、最先端の技術革新、情報の共有、継続的な教育・人材開発、職場に対する意見やフレキシビリティ、ドレスコード・服装などについての会社側からのサポート、及び自主参加の機会を提供するなどもひとつである。
しかしこの世代は長期的な勤続を求めることが少なく、次のステップに進むための現職と考える傾向がある。
給与と福利厚生は従業員を維持する上で必須ではあるものの、世代による考え方、違いを加味しての募集・採用活動は難しいとも言えるが興味をそそられるものでもある。
レイオフの懸念は減少でも従業員は給与削減は容認する
Glassdoor.comが行なった「Q1 Employment Confidence Survey」によると、企業におけるレイオフの懸念は減少傾向にあるが4人に3人に相当する約76%が、仕事を失うくらいならば給与カットを受け入れると回答、さらに失業中の10人に9人近い88%が、仕事に就くためには以前よりも低い給与を受け入れると回答していることが明らかになった。
年齢や収入の額による格差はあるが、失業中の人が以前と比べてどの程度の給与カットを受け入れられるものかについては、ほぼ半数の48%が10%、41%が10~29%という結果であった。
それぞれのブレークダウンは下記のとおり。
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Level of Pay Cut |
Employees |
Unemployed but Looking |
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Less than a 5% |
25% |
13% |
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Between 5% and 10% |
23% |
21% |
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Between 10% and 20% |
18% |
26% |
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Between 20% and 30% |
6% |
15% |
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More than 30% |
5% |
14% |
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Not willing to take any cut in pay |
24% |
12% |
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Source: Glassdoor.com |
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しかしながら現職の従業員及び求職者の給与カットの容認についてはあくまでも一時的なものであることに企業は留意しておくべきである。
2010年の第一四半期において過去6ヶ月以内に給与やベネフィットの変更を行なった企業の従業員では4人に1人を超える28%が給与がカットされたと回答しており、彼らの69%は経済の回復に伴なう昇給を期待、給与カットをされなった従業員は約半数の48%という回答であった。
全体として訳3分の1の36%の従業員は家計費の上昇による昇給を期待、これは2009年の第四四半期と変わっていない。
約半数の45%の女性、38%の男性は昇給を期待していないと回答している。
経済の回復基調にともない失業率がリセッション前の水準に戻った場合、半数を超える57%が昇給、昇格、ボーナスを期待しており、21%が新しい仕事を探すと回答、その他の概要は下記のとおり。
● 51%は基本給の昇給を期待。
● 27%は採用の凍結を解除し増員を期待。
● 23%が福利厚生やマネージャーの特別権利などの再導入を期待。
● 22%がボーナスの支給を期待。
● 21%が新たな仕事を探すと回答。
警備員に未払い給与178万ドル
労働省は全米にわたり企業の未払い賃金を無くすためのキャンペーンを展開しているが、Hawk One Security Inc.に対する賃金訴訟では、700名の警備員に対し同社が約180万ドルを支払うことで合意したことを発表した。
労働省はDistrict of Columbiaの警備を提供するHawk One Security Inc.の監査を行なった際に、同社が適正な賃金の支払いをしていないことが判明、District of Columbiaは同社とのコントラクトによる預託金を労働省に移管、同省はそれを支払いに充当した。
WHD(賃金・時間課)のNancy J. Leppinkは、「今回の和解は従業員に対する適正な賃金の支払いを保証しなければならないという企業に対する警鐘の1つであり、WHDは今後も賃金条例に基づいた適正な賃金が支払われているかどうかの監視強化は継続する」とコメント。
Katarinaハリケーンの復旧作業
労働省賃金・時間課(WHD)はKatarinaのハリケ-ン災害復旧に従事した従業員の時間外手当についてHoustonのUniversal Project Management, Inc., (UPM) 及びIrvingのFluor Enterprises, Inc.を提訴していたが、2社が154名の従業員に100万ドルを支払うことで和解した。
連邦政府の緊急危機管理を請け負う建設・土木会社FluorはサブコントラクターUPMと共にKatarinaハリケーンの復旧作業を提供、賃金の支払いについては就業時間にかかわらず通常賃金のみを支給、中には1週間に84時間勤務していた従業員もいた。
労働省は「地域住民の安全の確保と復旧作業を迅速に進めるために貢献した従業員の賃金については条例に基づいた正当な支払いがなされなければならない。通常賃金や時間外手当てが正当に支払われているか否かについてWHDの責務である」としてTexas州Houstonの南地区裁判所に同意判決を求めていた。
Flourは未払い給与の支払いには同意したが会社の責任については否定、スポークスマンのKeith Stephensは、「サブコントラクターが彼らの従業員に適正な賃金を支払わなかったことは不幸な出来事であり遺憾に思っている」とコメントしている。
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