人事管理エクスプレス

人事管理エクスプレス 9月11日発行 Vol. 275 (2009年度版)

企業は給与・ベネフィットの削減を緩和方向

コンサルティング会社Watson Wyattが隔月で行なっているサーベイ結果によると、給与や401Kの雇用主負担を含むベネフィットの削減を緩和する方向であることが浮き彫りになった。しかし依然として優秀な従業員の維持は雇用主の重要な課題となっていることも判明している。

Watson Wyattの隔月のサーベイは8月に行なわれ、全米175の大企業からの回答をまとめた結果を公表した。それによると、給与凍結を実施していた企業は61%あったが、そのうちの33%が2010年1月までには解除する予定と回答、6月の17%と比較すると急激な増加となった。

低賃金産業と労働者

平均賃金の85%に満たない低賃金と言われる産業についてChicago、 Los Angeles、New Yorkを中心に行なったサーベイ結果によると、それぞれの平均賃金(Chicago $12.62、Los Angeles $11.90、New York $13.07)の85%をはるかに下回っており、$8.00プラス程度であることが明らかとなった。

68%の低賃金労働者が、雇用主は毎週のペイロールで少なくとも1つは賃金違反を犯していると回答しており、損失額は$51.00相当になるとリサーチャーは試算している。

最低賃金違反
26%が労働時間から逆算すると最低賃金に満たないどころか$1.00以上低いと回答。

残業手当
76%が40時間以上働いた残業代について実働時間よりも少ない支払いがなされていると回答。

多くの従業員は給与には満足していない

人材派遣会社Adeccoの調査によると、66%の従業員が報酬制度には満足していないことが、さらに68%が退職プランの雇用主拠出に満足していないことも判明した。

サーベイはまた76%が社内の昇格制度および可能性についても満足していないことも明らかになっている。

Adecco Group North America,のChief Career Officer、 Bernadette Kennyは、「企業は優秀な従業員の流失を最大限に防ぐ努力をしているが、同時に従業員、マネージャーのキャリア開発も重要事項である」、「従業員にとっては仕事を継続することと、仕事に満足感を得ることは同じではない。雇用主は日常業務における従業員の管理についてもう少し目を向け、従業員維持の改善策や、コスト高となる離職率低減化を積極的に遂行すべきである」とコメント。

学位の選択に迷う新入生

300万人余りの大学生の授業が始まっているが、彼らの多くは、2009年卒業生が失業や希望とかけ離れた仕事に従事している現況を見ており、自分自身がどの方向に進むべきか思案しているという。
アウトプレースメント会社Challenger, Gray & Christmas Inc.が150名の人事役員に行なったサーベイ、「学生のキャリアパスへのアドバイス」では、法律、マーケティング・広告、人事などよりは、技術系、コンピューター、ヘルスケアなどの学位取得を薦めていることが明らかとなった。

Challenger, Gray & Christmas のCEO 、John A. Challengerは、「現状のリセッション下において4年後の労働市場の動向を予測するのは非常に難しい。新入生にとっては本当に熟考しなければならず、不確定要素の多い現状では、色々な産業に移行できるフレキシブルなスキルを身につけることが最善かと思う」とコメント。

(Q) & (A) ドラッグテスト

(Q)会社の指示による従業員のドラッグテスト検診の場合、会社はその時間の賃金を支払わなければならないか?

(A)支払わなければならない。
労働省はドラッグテストを管理する立場ではないが、労働基準法(Fair Labor Standards Act - FLSA)は、従業員の賃金について支払わうべき条件のガイダンスを提供している。

規則、ドラッグ禁止の職場、ポジションの妥当性、など様々な理由により、雇用主は採用前後にドラッグテスト検診を求める。採用前については、雇用主は応募者が費やした時間について賃金支払いの義務は発生しないが、雇用後についてFLSAは、従業員に強制するドラッグテスト検診の時間は支払いの義務が発生すると規定している。

「雇用主が従業員に特別な検診や条件をパスすることを求める場合には、それに要する往復の時間、検診時間、説明会などを含め就業時間とみなされる」。理由は従業員にとって検診や条件をクリヤーすることが雇用条件となり、他の職務に就くことができない状況にあるため。たとえ検診が従業員個人のスケジュールの都合による調整が可能であったとしても同じである。

基本的には、ドラッグテストについては勤務時間内に行うことを考慮すべきであり、余分な賃金が発生する残業代の問題などは避けた方が良い。

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