給与・福利厚生に関する相談課
平等に会社の売上げ増大を社員に還元したつもりが…
日系貿易会社Y社の社長は、当期の業績が大変良かったため、年末時に支給されるボーナスの増額と来年の昇給率を一律8%とする旨をマネージャー達に伝えた。社長は「本当に皆頑張ってくれた - これは皆への平等のごほうび、そしてお礼だ」と話した。
翌日マネージャーの1人、Aは社長に会いに行き、
「昨日の話しについてですが、あれは不平等です。なぜなら、本年の売上げの4割は我がチームが達成し、他チームと比べたらダントツですし、昨年度の売上げと比べてもやはり一番の伸び率です。また、こういう言い方は嫌ですが、他チームのアシスタントは誰もが指さすほどの怠け者ですし、経理部門のスタッフの出退勤はひどいです。こういうスタッフたちと我がチームスタッフの評価が一緒なら、これほどの不公平はありません」と直訴した。社長は頭をかかえてしまった。
経営者が全社的な売上増大を皆に還元してあげようという日本的な発想が話の発端であるが、アメリカではそんな気持ちがかえって仇になることがある。
この例の場合、日本的な報酬の給与・慣習がアメリカには適用されないという良い例だろう。文句を言ったマネージャーの言葉を、アメリカでは誰でも支持するのだ。社員の働きによって差別をつけるのが、アメリカでいう公平なのである。
社員の勤務評定や部署の業務評価を行う場合は、まず評価の“基準”をしっかりと設定しておかなければならない。その基準に対して、誰が、どこが優秀で、また不満足なのかを客観的かつ具体的に評価する。
“優秀”な人材、また不満足な人材に対してしっかりとそれなりの評価を下してこそ初めて“平等”となるのである。
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