ハラスメントに関する相談課
セクハラ防止対策は万全と思っていた大手企業が窮地に
アメリカ人社員3,000人以上を有し、工場を持つメーカーN社。86年以降3件のセクハラ訴訟が起こったが、1件は双方満足のいく形で和解が成立し、1件は証拠不十分なのを理由に原告が提訴を取り下げ、会社も一安心。
しかし、もう1件が問題となってしまった。訴えたのはアメリカ人女性2人。同僚の男性が原告の胸をさわったりキスしようとしたり、自分の性器まで見せたと訴えられ、さらにセクハラ防止を怠ったという理由でアメリカ人社長とN社も訴えられてしまった。
原告の女性はたび重なるセクハラ行為に会社側に抗議したが、その男性は直属の上司になってしまい、セクハラはさらにエスカレート。再度、会社側に彼の配置転換を訴えたが、「彼と一緒に仕事できなければ辞めてもらうしかない」と言われ、社長にも直訴したが改善されなかった。
これに対し、N社側では「社内にはセクハラの苦情処理機関を設けており、調査・解雇処分なども実施し、管理職対象のセクハラ防止トレーニングも行っている」と反論。しかし裁定では、苦情処理機関、セクハラ防止トレーニングが不十分であったと判断された。
このケースは、防止対策を十分に講じている企業でもセクハラ訴訟は起きる、ということを物語っている。
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