人事考課に関する相談課
ベテラン社員と新入社員の給与が同じという不平への対応は?
親子で働いているベテラン社員の親が、入社間もない娘と同じ給与なのを気にしており、その上司のスーパーバイザーから次のような書面が来た。対処方法は?
「職位事務職3セクレタリーのBさんは、彼女の娘(職位は同じ事務職3セクレタリー)が同じ給与を受けていることを気にしています。Bさんは会社設立の頃から勤めて15年になりますが、彼女の娘はまだ2年です。メリット昇給は最初の5年でレンジの最高額に達してしまったため、その後10年間彼女はメリット昇給を受けていません。なのに娘のローレンは2年で母親と同じ額に達してしまい、Bさんは『今まで15年も働いてきた甲斐がない』と私に相談を持ちかけてきました。また、私自身も勤務期間に対して何ら考慮されないこの給与ポリシーを公平だとは思えません。Bさんは長期勤務に対する何がしかの待遇を受けるべきであると思います。私からBさんに返答ができるような答えをお願い致します」。
15年勤めた母親と2年目の娘が同じ給与であるというのは不公平、勤務が長くなればなるほど会社に対する貢献心も強くなるし、仕事も慣れてくるのにそれに対する評価がないというのはおかしい、という苦情である。
しかし、この会社では勤務年数は給与決定の基準には入っていない。これはアメリカの企業では一般的なことである。すなわち、各仕事はそれぞれの価値を持っており、その価値を越えて給与を払うことはないというポリシーだ。
勤務年数を考慮に入れるか入れないは会社の裁量で決めることができ、企業によってはそれを基準の1つにしているところもある。だが、それでもやはりパフォーマンスの次に考慮される二次的な要素に過ぎない。
Bさんの場合は、この現実を受け入れなければならない。各仕事には給与のレンジが設定されており、その中では個人の力量に応じて給与額が決定されるが、いったん最高額に達してしまうとその後は生計費の調節などによる昇給しか受けられない。
しかし、最高額を受け取っているということはBさんはたいへんすばらしい仕事をしているということでもある。担当者は、まずこのことを彼女に分かってもらう努力が必要だ。
そして、彼女の娘も同様にすばらしい仕事をしているということを理解してもらう。それでもBさんが納得できない場合は、今度は昇給するためには自分の技術を向上させて昇進に応募するように指導しなければならない。給与を上げるのは自分次第だということを悟らせる必要がある。
言い換えれば、ペイ・フォー・パフォーマンスのあるべき姿は、本当に実力があり、会社に付加価値の高い社員が高い報酬を受けること。給与を上げていくには自分に実力を付けるしかないということが、やる気のある社員を奮起させ、やる気のない社員を淘汰させるのである。
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