人事考課に関する相談課
管理職は社員の苦情にどう対処すべきか?
自分の部下がすばらしいので昇進させてくれという次のような書面が届いた。どう対処すれば良いのか?
「当部署に所属のDさんはたいへんすばらしい秘書です。与えられた任務に対してはずば抜けた仕事をしますし、行う仕事すべてが事務職3セクレタリーの基準をはるかに上回る出来です。自分の仕事は他のセクレタリーの半分の時間で終え、後の時間は自主的に他の仕事をこなしています。彼女のずば抜けた仕事に加えて、Dさんは9カ月前に入社してから当部署のモラルを向上させてくれました。いつも笑顔を絶やさず、彼女の明るい性格で同僚をその日1日明るくさせるのです。また彼女は他の従業員がそれぞれ重要であることを認識させ、そのことがとりわけ彼らの仕事に良い影響を与えています。現在では当部署の全員が自分の仕事に誇りを持っているように見受けられます。その結果、彼らのパフォーマンスと生産性も向上しています。Dさんの影響によって現在のところ転職率はゼロです。そのため空きポストもなく、したがって彼女の昇進のチャンスはありません。彼女のすばらしいパフォーマンス、任務を確実にこなす技術、そして当部署のモラルを向上させた彼女の態度に基づいて、Dさんはシニアセクレタリーの欠員がなくとも当部署において昇進するに値すると強く感じるものであります」。
上司にとって部下に気に入られ、それにより部署の業績を上げ自分の評価アップにもつなげる。こうした考えは一般的であり、そのためならと、会社に対してこんな無理な注文が発生する可能性もある。
このようなすばらしい部下がいれば昇進させたいと思うのは人情だろうが、まずDが本当にそれだけの実力があるかどうかを客観的に調べる必要があるだろう。それが上司の単なる賛辞に過ぎなかった場合はこの申請は却下する。
これら申請に対する客観的な裏付けや事実を人事考課の書類や上司・同僚の意見などで調べることは重要である。実際、給与を担当している人はこうした手紙をよく受け取るが、まずその人物が昇進や昇給に値するかどうかの事実を見極めた後にどうするかを判断すべきである。
もし申請通りDが優秀な従業員であった場合、決定しなければならないのはDのために新しくポジションを設けるか、それでもなおその申請を却下するかである。
アメリカの場合は通常、十中八九このような申請は却下されることになる。なぜなら、危険で経費のかかる前例を作ることになるからだ。
Dには現在の部署で欠員ができるまで待つか、もしくは他の部署での昇進に応募するかの選択をさせることが妥当なところであろう。
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