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直属の上司を飛び越え、新入社員情報を漏らして大失敗

日系保険代理店のT社では、新しくオフィスアシスタントを採用した。外部募集を行い、何人かの候補者を面接、その中から一番良い候補者を支店長自らが面接を行い、採用を決めた。

募集に際しては、支店の全社員が知らされていたが、誰が、そしていつ採用決定となったかは誰も聞かされていなかったようだ。

ある日、アメリカ人の副支店長と営業マネージャーが休憩室でブレイクを取っていたところへ女性社員2人が何やら楽しそうに入ってきて、「? 今度うちに入ってくるアシスタントの人、元○○航空のスチュワーデスで、それもミス・スチュワーデスになった人らしいですねぇ?」と副支店長と営業マネージャーに問い正した。

それを聞かれた2人は一瞬戸惑い、「Is that so?」と営業マネージャーは答えた。女性社員2人は「きっと支店長、気に入っちゃったんでしょうねぇ」といって休憩室を出ていった。

残った副支店長と営業マネージャーは、お互いに「採用決定したなんて知っていた?」「どんな人なのかも? 何も聞いていない?」と不満をもらした。 2人は何も聞いていなかったのだ。

その直後、2人は支店長のところへ行き、「これで2度目だし、それより、まがりなりにも貴方のすぐ下の私たち2人より他のスタッフが先に人事という重大なことを知るというのは組織として健全ではない。私たちローカル社員だけが除外されているようだ?」と訴えた。

このケースの場合、女性社員2人は日本人で、支店長も気軽に話してしまったようである。しかし、同じ日本人だからといって、採用する社員の直属の上司に最初に伝えていないのは問題だ。

まず2人の上司は「この会社には人種、国籍による差別がある」と感じてしまうだろうし、外国人に閉鎖的な会社というレッテルを貼られてしまうことにもなりかねない。それが、もし訴訟に結び付いた場合、会社にとっては大きなマイナス要因になる。

それよりも重要なことは、アメリカで会社を運営していく場合、指揮系統を明確にしておかなければならない。ポジションにより情報入手の権利も違うし、それに矛盾があると現地の会社として機能しない。

また、採用に当たっては、直属の上司になる者が決定権の大部分を握るべきである。一般論な理想論なってしまうが、直属の上司の合意の上で支店長が決定を下していたならば、この保険代理店も良い結果を得られたであろう。

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