就業規則に関する相談課
英語が分からない従業員に対しての(別言語での)ハンドブック作成は必要か?
人種の坩堝(るつぼ)のアメリカで事業を行うのに当たっては、たとえば中南米出身のヒスパニック系社員を雇う機会も多い。
もちろん、雇用差別禁止法により彼らの雇用機会はオープンであるが、その社員すべてが英語に堪能なわけではない。この質問は、そうした背景によって派生してくる問題である。
答えから言うと、「就業規則(従業員ハンドブック)を英語以外の言語で作成することを義務づけた判例も法律もない」。
ただし、現実問題として就業規則を読めない社員にその規則を遵守させることは困難であると考えられるため、英語が分からない社員を雇用する際には、従業員ハンドブックを英語以外の言語でも作成することが望ましいといえる。
そうすることによって、雇用に関する諸問題を防ぐこともできるし、業務効率も上がると考えられるからだ。
また、この問題と関連して、アメリカの判例には以下のようなものがあることを記憶しておこう。
◎ 職場で社員同士が外国語で話すのを禁じてはいけない。
◎ 外国人の社員が英語を理解し話せる場合には、職場での使用言語を英語のみとする“English Only Policy”を採用しても違法な差別にはならない。
◎ 社員の安全が関わる場合には、英語を理解できない社員のために、該当者の理解できる言語での安全マニュアルを作成しなければならない。
いずれにしても、雇用差別禁止法はアメリカで働く(もしくは働ける)すべての人に適用されるので、アメリカにおける外国人労働者を雇用する際には、事前準備が必要である。
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