2011年はリセッション後における最大の昇給率
Towers Watsonが行なった調査によると、2011年の能力昇給は平均で3%となり、2010年の2.7%より増加しリセッション後の最大の昇給となりそう。
サーベイはそのほか給与の凍結をする企業の割合などの調査結果も発表している。
●5%の企業は全従業員の給与を凍結(2010年と同様)
●13%の企業はエグゼクティブの給与を凍結(2010年より低下)
●12%の企業は時給従業員の賃金を凍結(2010年より低下)
2011年の新規採用については今後増加すると予測しており、42%が熟練工の採用を、40%が専門職、技術者の採用を予定している。
しかし半数を超える企業が熟練工に対する対処の難しさ、勤続維持の難しさに直面していることも報告されている。また40%が優秀な従業員の採用の難しさを、25%を超える企業が優秀な従業員の維持の難しさに直面している。
今後における優秀な従業員の維持、技術者、マネージメントクラスの新規採用は益々難しくなること、それにともなう報酬制度など、自社の現状と競合他社の動向などを見極める必要性が高くなると予測されている。
無給インターンの管理
全米の企業でインターンの採用は行なわれるが、無給や最低賃金以下で電話の応対、コピー機の操作などの仕事であったりすることがある。
企業にとってはインターンは将来の従業員としての可能性、インターン側は企業そのものを知るための良い機会といえるが、労働省が発行しているインンターンの使い方に対する連邦のガイドラインには厳格な基準があり、企業にとってはインターン採用の機会については注意を要する。
民間企業におけるガイドラインの基本はインターンの定義を明確に「従業員」と区別し、「トレーニー」であることである。連邦当局がインターンを「従業員」と見なした場合には企業は、未払い給与TAX、Social Security、Unemployment,、Interest、弁護士費用その他ペナルティの支払いが求められる。
トレーニーとして労働省賃金・時間課が求めている基準の概要は大まかには下記の6項目である。
1、トレーニングは技術学校や専門学校における授業や技術訓練などと同様のものであること。
2、トレーニングはトレーニーにとって有益なものであること。
3、トレーニーは従業員の代わりとすることは出来ない、きちんとした管理下で仕事をすること。
4、企業が提供するトレーニング内容は利益に直結するものではないこと、トレーニーには有益であるが、時には現場オペレーションの妨げになることも考慮する。
5、トレーニング終了後トレーニーはその仕事に就く資格が与えられる必要はないこと。
6、雇用主、トレーニー双方がトレーニング期間の仕事は無給であることを明確に理解していること。
以上の6項目がクリヤーされている場合には「トレーニー」としてFLSA(労働基準法)の最低賃金や残業代の適用はしないと定めている。
インターンについてGreenberg Traurigの労働法弁護士Terence P McCourtは「連邦や州の労働局が無給のインターンについて懸念している理由は、税収を増加させる有給の仕事を無給のインターンが取って代わることなるから」とコメントしている。
労働省はNon-exemptの従業員について「勤務した時間については支払いをしなければならない」と定めているがインターンについては下記の条件を満たせば良いとしている。
●インターンシッププログラムはカレッジ、大学、専門学校などが行なう教育プログラムと同様であること。
●インターン及び雇用主の双方は無給であることを明確に理解していること。
●雇用主はインターンの職務により直接的な利益を受けることがないこと。
●インターンは現職従業員の職務を取って代わるものではないこと。
このように雇用主にとってインターンの採用については規制があり、リスクを伴なうものであることを理解すべきであるを労働省は注意を促している。
一方Internship.comの2010年のサーベイによると、3分の2にあたる300を超えるカレッジや大学の事務局がインターンシップの採用は2009、2010年と増加傾向が\続いていると回答しているものの、有給のインターンシップは増加していないという。
Constangy, Brooks & Smith LLPの弁護士James M Colemanは、「無給のインターンシップは増加傾向ではあるが、低迷する経済状況から労働力や経費削減の努力がこのようなところにまで影響しているかもしれない」とコメントしている。
雇用主はインターン採用の際には、トレーニングのクレジットについて教授や大学事務局と直接話をし、お互いに理解しておくことが重要であると専門家は提言している。
アメリカ人の不満の種1位は給与
人事コンサルタントサービスのMarketToolsが発表したサーベイ結果によると、アメリカ人従業員が思っている不満の種の第1位はダントツで給与であり、47%に達した。次は昇給の機会で21%、マネージャー、スーパーバイザーとの人間関係が同じく21%であった。
今回のサーベイで約半数のアメリカ人が給与の不満足であることを理解し、どのように対処するかは雇用主にとって重要なことである。彼らは現職を退職することを検討している、そのうちの21%は過去6ヶ月において別の仕事に応募していることも明らかになっている。
サーベイはまた72%が会社は従業員の不満や懸念事項についてフィードバックのシステムは出来ていないこと、このうちの60%が会社からのフィードバックは3ヶ月以内ということも不満の原因となっているという。
MarketTools. のVice President、Justin Schusterは、「従業員の満足、顧客の満足、会社の売り上げと利益は相関関係にあるものである」と従業員満足度の重要性をコメントしている。
男女の賃金格差は存続
White Houseのレポート「Women in America: Indicators of Social and Economic Well-Being.」によると活躍す
る女性は大幅に増加しているものの男性との賃金格差は依然としてあることが明らかになっている。
大統領のアドバイザーの1人でレポートの著者Valerie JarrettとChief StaffのChristian Techは、「学歴についても女性は男性に追いついていなかったのが過去であるが、最近の世代ではカレッジ卒業、修士課程取得などにおいても肩を並べるまでになっている。しかし実際の仕事における賃金や収入については依然として公平さに欠けている」と述べている。
JarettとTechは今回のレポートで解の点を特筆している。
●女性と男性の労働人口は近年においてはほぼ同数となっている。
女性の就業人口および家計に占める収入の割合も増加の一途となっている。
●2009年のレポートでは全ての教育レベルにおいて女性の収入は男性の75%であった。
未婚あるいは離婚した女性は子供への責任負担は男性より強く、結果として男性よりも生活が困窮する。このような経済的不公平は女性にとって深刻な問題である。
●女性の方が長生きするが女性特有の健康問題を抱えている
運動障害、関節炎、喘息、うつ病、肥満など、多くの女性はこれらに対する予防治療を受けていないことが多く、18~64歳の7人に1人は通常の健康保険を持っていない、また無
保険の女性の比率も増加しているのが現状である。
賃金格差は過去と比較して縮小しているのは事実であり、1979年の62%から2009年は80%にまでになっているが、これは高学歴における増加が顕著になっているもので、全ての教育レベルにおいては2009年で75%に留まっているとレポートは報告している。
しかしながら男女の賃金格差は年齢的に縮小しているのが現状で、1979年と2009年の比較は下記のとおり。
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Narrower Gap The earnings gap between women and men narrowed for most age groups from 1979 to 2009. |
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1979 |
2009 |
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Women’s-to-men’s earnings ratio among 25- to 34-year-olds |
68% |
89% |
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Women’s-to-men’s earnings ratio among 45- to 54-year-olds |
57% |
74% |
人種別に見た場合の格差は、全人種の男性に対し黒人女性は71%、ヒスパニック女性は62%、白人女性は82%、アジア系女性は95%となっている。
同人種での直接比較の場合、白人女性と白人男性の場合は79%、アジア系は82%、黒人は94%、ヒスパニック系は90%という結果であった。
多くの雇用主は提供しているベネフィットに従業員は満足していると思っている
BLR(Business & Legal Report)が行なった調査によると、74%の雇用主は提供しているベネフィットについて従業員が満足しているかどうかのサーベイは行なっていないものの、78%が自社の提供しているベネフィットについて従業員は満足していると思っていると回答している。
同様に59%がベネフィットを決める際に外部からのサーベイデータを利用していないものの、89%が自社のベネフィットは少なくとも競合他社と同等であると思っていると回答。
サーベイはまた60%が年間のベネフィットプログラムの概要を従業員に公表しているが、これは従業員数と相関関係があり、従業員100人以下の場合は58%、しかし従業員1000人以上の場合には79%と従業員数が多い企業ほど公表している率は高いことも明らかになっている。
公表の仕方については約半数の47%が書面で、39%が書面と電子メール、14%が電子メールのみとなっている。
今回のサーベイはBLRが2011年2月に実施、979社からの回答を収集、分析したもの。
通勤が楽な都市ベスト10
毎日の通勤での交通渋滞、何もすることが出来ない退屈な時間、または予定が切迫している状況などは精神的にも決して良いとは言えない。
Kiplingerがこのたび発表した、通勤が最も簡単な都市ベスト10は余裕を持って通勤でき、希望する仕事があれば考慮も可能ではとコメントしている。
今回ノミネートされたトップ10は下記のとおり。
1.Rochester, New York
2.Columbus, Ohio
3.Providence, Rhode Island/Fall River-New Bedford, Massachusetts
4.Richmond, Virginia
5.Buffalo-Niagara, Falls, New York
6.Cleveland, Ohio
7.Cincinnati, Ohio metro
8.Kansas City, Missouri/Kansas
9.Louisville, Kentucky
10.Hartford, Connecticut
今回ノミネートされた基準は、人口100万以上の都市、混雑による時間の無駄が少ない、ガソリン代(Texas Transportation Instituteにより算出)、平均の通勤時間、公共機関による通勤など。
Kiplingerによるとノミネートされた都市には下記のような共通した特色があったという。
●混雑による時間の無駄は一人当たり$550(全米平均は$808)
●都市によっては道路の混雑状況から人口が減少傾向にある。
●道路交通網や市内のパーキング整備がされている。
●これらの都市で仕事をする人はストレスが少なく満足度が高い。
また下記はKiplingerが発表した全米の平均項目。
●平均の通勤時間は25分
●混雑による時間の無駄は年間算で$808
●ガソリン代は1ガロン$3.23(サーベイ発表時の価格)
●通勤による遅延は年間34時間
●通勤の混雑で余分に必要なガソリンは年間算で28ガロン
●公共機関の乗り物利用者は5%
(Q) & (A) 失業手当とSUBプラン
(Q) SUBプラントは何か?また人員削減をする企業にとってはどのような経費削減となるのか?
(A) SUB(Supplemental Unemployment Benefit)は免税のプランである。人員を削減、レイオフをする企業が支払うセベランス(解雇一時金)ペイの税金が免除されるもので、失業手当にプラスアルファとして支給できるものである。
企業にとってセベランスペイ、所得税など、従業員に支払う給与・賃金と見なされるものについての負担は決して少なくはない。
IRSが発表したこのプランは目新しいものではなく1950年代後半から存在している。当時の季節従業員はれレイオフされた後に受給する失業手当では十分な生活が賄えず、ユニオンがこれに懸念したところからのスタートしたもの。当初は自動車や金属産業などユニオンが確立できている業種から始まり、雇用主の税金負担を軽減する目的で発案されたもの。
SUBプランは、非組合加盟企業の場合、雇用主、従業員、または双方が基金を供給できるが一般的には雇用主のみである。基金はFICA,FUTAなどの税金が発生するセベランス支払いのために蓄えられる。
このプランの支払いは州の失業手当と同額でなければならない。例えば州の失業手当が週$300、従業員の給与が週$600であった場合、雇用主は$300の差額を補助することが出来、これについての雇用主負担の所得税は免除され、レイオフされた従業員は失業手当とSUBの合計で満額の受給となる。
SUBプランを設定するにはプラン内容を説明する書面とIRSのファイリング、人員削減のよるレイオフが生じた時のみに使用できるなど様々な手続きもあり、必要であれば専門家に相談すべきである。
報復措置の訴訟
Las Flores Hospitalにおいて入院患者のひとりが喫煙中に大やけどを負った事故で、病院側は管理責任のDirectorとして永年勤務しているTeresa Greenを解雇した。
彼女は事故が発生した後、虚偽のインフォメーションを提出するよう上司から命じられてことに反発したこと、さらに同僚からセクシャルハラスメント行為を受けたことへの苦情提出をしたことが理由で解雇されたと主張、病院側を不当解雇で告訴した。
陪審員は事実を精査した結果Teressaの主張を支持、永年の勤続、これまでの評価、現在の役職などを考慮、損害賠償として123万7086ドル、そして懲罰的損害賠償として同額を、病院側に対し総額247万ドル余りの支払いを命じる裁定を下した。